1からの受験勉強におすすめの参考書④ 【生物】田部の生物基礎をはじめからていねいに

 

はじめに

 

今回紹介するのは、「田部の生物基礎をはじめからていねいに」です。

生物の入門書の中では、おそらくこれが一番取り組みやすい参考書だと思います。

 

「田部の生物基礎をはじめからていねいに」

著者:田部眞哉

 

 

医学部受験では「生物基礎」単体は選択できないが、勉強する必要がある

 

医学部受験において、多くの場合理科は

センター試験

②二次試験

の両方で必要になります。 理科が何科目必要なのかは、大学によってかなり違いがあるので事前に調べておきましょう。

ここでは、受験科目として生物を使い 「センター試験は生物」「二次試験は生物・生物基礎」という科目を受験するという最も一般的な形式をとると仮定して書きます。

 

生物は、新課程になってから「生物基礎」と「生物」に分かれました。

センター試験においては、生物基礎は試験時間が30分で50点満点、

生物は試験時間が60分で100点満点です。

もともと生物基礎は文系受験者向けの科目なので、範囲がせまく、易しめの内容となっています。なので、1から始めるには生物基礎がおすすめです。

また、生物の内容は生物基礎の応用という側面をもつため、生物の学習をスムーズに進めるためにも、はじめに生物基礎を勉強する必要があるのです。

 

 

「田部の生物基礎をはじめからていねいに」の進め方

 

①この参考書は、ほとんど読み物といっても過言ではありません。なので、1周目は読書感覚でさっさと読み進めてしまいます。このとき、各章の最後についている章末問題は解かなくて良いです。この参考書は、イラストがたくさん使われているため、文字数はそこまで多くはありません。早ければ1日で終わります。長くても、1週間以内に読み終えてしまいたいです。

 

②2周目は、読むだけでなく章末の問題にも取り組みます。1つの章の分量は章ごとに違いますが、読む時間+章末問題を解く時間で各章30分もかからないと思います。

1日1章取り組んでも、2週間かかりません。

 

③2周目が終わったら、単元末についている暗記事項確認のページに取り組みます。このページは、覚えていそうで覚えていない内容をおさえてるため、とても良い復習になります。

これで大丈夫そうだと思ったら、生物の学習へ進みます。

まだ不安だという方は、不安な箇所を中心に3周目、4周目と繰り返したら良いと思います。

 

④旧課程の時代から、田部先生の著作はすばらしいことで有名です。ご本人が「田部の生物基礎をはじめからていねいに」のまえがきかどこかで書かれていたのですが、田部先生は1冊の参考書の執筆に長い時間をかけられるので、まだ新課程の「生物」に対応した著作を出されていません。なので、次の参考書として田部先生の本を推すことができない(旧課程の参考書を使って勉強するのはよくない)のが現状です。

しかし、この「田部の生物基礎をはじめからていねいに」は、カラーで理解しやすく、特に免疫のしくみをまとめたマンガのページは何度も見直す価値があります。生物は別の方が執筆された参考書を使うことになりますが、それでも生物基礎の範囲の見直しにはこの田部先生の参考書を活用するべきだと思います。

 

生物基礎も大切だけど、やはりメインは生物

 

センター試験で「生物」という科目が実施され始めたのはここ数年のことなので、今後がどうなるかは分かりませんが、センター試験の「生物」に「生物基礎」の範囲の内容が出たことはまだありません。

また、二次試験では生物基礎も範囲ですが、やはり「生物」の内容がメインになってくるので、生物基礎の分野を完璧にするのは、二次試験対策で問題を解きながらというのが効率的です。なので、「生物基礎が完璧になるまで生物はやらないんだ」とかたくならずに、ある程度めどがたったら生物の学習に進むべきだと考えます。

 

まとめ

 

・生物の学習を始めるなら、生物基礎の参考書から

・「田部の生物基礎をはじめからていねいに」を繰り返す

・内容を覚えているか確認できるページがあり、赤シート対応なので、短時間の復習にも活用できる