受験勉強におすすめのドリル③ 【国語】ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル / 古典文法トレーニング
はじめに
小学生の頃毎日のように宿題として取り組んでいた赤と青のドリル。
あんなもの2度とやりたくねえ!と思ってしまいますが
大学受験の参考書の中にも、いわゆるドリル(当ブログでは反復して解くという側面が強い問題集をドリルと呼ぶことにします)があり、
1周して効果を感じ、またもう1周してさらに力がついたなと感じることが出来るものがいくつかあります。
高校生の頃にめぐりあえなかったことが悔やまれてやまない、そんな風に思うドリルたちを紹介したいと思います。
↓過去の記事はこちらから
第3回目の今回は、国語の古典文法のドリル
「古典文法基礎ドリル」「古典文法トレーニング」
を紹介します。
「ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル」
著者:河合塾講師 井上摩梨・河内さやか・武田博之・鞘森祥悟・山崎瑛二・弓丘はづき 共著
ページ数:問題編84ページ+解答・解説編73ページ
単元:
1 古典文法 事始メ
2~3 動詞
4 形容詞
5 形容動詞
6 助動詞入門
7~18 助動詞
19~23 助詞
24 敬語
25 敬語法
26~30 間違えやすい語の識別
「ステップアップノート30 古典文法トレーニング」
著者:河合塾講師 井上摩梨・河内さやか・武田博之・鞘森祥悟・山崎瑛二・弓丘はづき 共著
ページ数:問題編74ページ+解答・解説編79ページ
単元: 1 古典文法 事始メ
2~3 動詞
4 形容詞
5 形容動詞
6 助動詞入門
7~18 助動詞
19~23 助詞
24 敬語
25 敬語法
26~30 間違えやすい語の識別
なぜ古典文法のドリルが必要なのか?
「国語」という科目について言及すると、ほとんどの大学の医学部入試においてはセンター試験のみが課され、二次試験は課されません。
センター試験の国語は200点満点(試験時間は80分)で、評論50点、小説50点、古文50点、漢文50点という配点になっており、900点満点のセンター試験を受けるとしたら古典文法が大きく関わってくる古文はたったの50点分しかありません。
また、一部の大学では二次試験にも国語がありますが、そういった大学でも最難関の国立大以外は基本的に現代文しか課さないため、古文はあまり関係しません。
それでも古典文法のドリルが必要なのは、古典文法をしっかり理解していれば、確実にセンター試験の古文で満点を取ることができるからです。
実際に、私が取り組んだ古文の問題集は「古典文法基礎ドリル」「古典文法トレーニング」の2冊と「Z会 SPEED攻略10日間 国語 古典文法」(これはセンター試験直前に確認程度で取り組みました)のみですが、
再受験時に受けた2回のセンター試験(2017年、2018年)の古文はどちらも満点の50点でした。
センター試験国語を構成する4つの大問のうち、評論と小説は内容によって得点が左右されやすいです。
一方で、古文と漢文はあまり親しみの無い言葉で出題されるので文中で述べられている内容が易しく、文法や句形を正しく理解していれば満点が取りやすいというしくみになっています。
また、理系の受験生は国語で泣くことが多いという事実があり(私の周りにも国語のせいでもう1年、となった受験生がたくさんいました)、国語で良い点を取ると他の受験生に差をつけることができます。
そのためには満点の狙いやすい古文の対策をするのが賢明で、その礎となる古典文法を効果的に学習できるドリルを使おうと私は考えました。
おすすめする理由
①この2冊で初学~センター試験レベルまで対応可能である
「古典文法基礎ドリル」の各講は
・ポイント(古典文法の知識がまとまっている)
・【基本ドリル】(ポイントの内容が理解できているかを問う)
・【練習ドリル】(古文単語の知識+ポイントの内容の理解を問う)
の3つから成り立っており、
「古典文法トレーニング」の各講は
・ポイント(古典文法の知識がまとまっている)
・【確認ドリル】(ポイントの内容の理解+現代語訳を問う)
・【練習問題】(短めの文章を読んで傍線部に関する問題を解く)
の3つから成り立っています。
また、「古典文法トレーニング」の冒頭で言及されているのですが、
基礎レベル・・・【基本ドリル】
標準レベル・・・【練習ドリル】【確認ドリル】
実践レベル・・・【練習問題】
というようなレベル設定となっているため、この2冊を使えば基礎の基礎からセンター試験の過去問題に取り組むことができるレベルまで古文の力を上げることができます。
進め方としては、必ず先に「古典文法基礎ドリル」に取り組み、まるまる1冊解き終えたら「古典文法トレーニング」に進むのがおすすめです。
各問題集を進めるときには、前の講から順番に
ポイント→【基本ドリル】or【確認ドリル】→【練習ドリル】or【練習問題】
と素直に進めていくのが良いと思います。
②問題文は、有名な古典の文献から引用していることが多い
この2冊に取り組んでいると、これらにおいては中学校で習うような「竹取物語」や「枕草子」から大学受験で頻出の「源氏物語」や日記もの、そして勅撰集に収められている和歌などを意図的に引用して問題文としていることが分かります。
そうすることで、受験生が「これは中・高の国語の授業で触れたことがあるぞ」と思うことができ古文へのハードルが下がりますし、
解説に載っている現代語訳までしっかり目を通していれば
いざセンター試験本番でその文章が出題されたときに内容理解の点で有利にはたらきます。
③1周するたびに効果を感じることができる
私はもともと古文が得意だったのでこれらの問題集は2周ずつしかしませんでしたが、
それでも大きな効果を感じることができました。
まず、再受験生になりたての頃に1周しました。
これは高校時代の知識を呼び覚ます目的で取り組みました。
ポイントに重要事項が整理されているため
それを読んで結構多くの文法知識を思い出すことができました。
また、問題文に使われている文章がどれも懐かしいものばかりでしたので
「ああ、この文章は〇〇が書いたもので、要旨は××だったな」「この文のこの助動詞はたしかこの意味だったな」というようなことまで
思い出すことができました。
2周目は、再受験2年目の春に行いました。
1年間で色々な演習をこなしてきたので
古典文法の知識量にはそれなりに自信があったのですが、
抜けている知識を補填するために解きました。
やはり苦手だった箇所(助詞、「に」の識別など)はミスがたくさんあったので
そこを完璧にしようと考えながら解きました。
その後、様々なセンター試験過去問や模試の過去問を解いて行きましたが、
古典文法が絡んだ問題はほとんど間違えずにいられました。
最終的にセンター試験の古文で2回とも満点を取ったことが
最大の効果だったと思います。
まとめ
・医学部入試において古文の配点は高くないが、高得点をとると他の受験生に差をつけることができる。だから古典文法のドリルに取り組む。
・古典文法習得には「古典文法基礎ドリル」「古典文法トレーニング」がおすすめ