基礎力養成におすすめの参考書・問題集② 【数学】数学Ⅰ・A 基礎問題精講 / 数学Ⅱ・B 基礎問題精講
はじめに
本ブログでは「1からの受験勉強におすすめの参考書」が終わったあとに取り組むべき参考書・問題集を「基礎力養成におすすめの参考書・問題集」としていますが、
第2回の今回は「やさしい高校数学」終了後に取り組んで良かったと思う問題集を紹介します。
第1回の記事はこちら↓
私が「やさしい高校数学」の次に選んだ問題集
昔紹介した「やさしい高校数学」シリーズの記事は、
当ブログ内で常にトップ5に入る人気記事となっています。
その記事↓
そして、私が「やさしい高校数学」を終わらせた直後に購入したのが、「基礎問題精講」シリーズです。
書名:数学Ⅰ・A 基礎問題精講
著者:上園 信武
ページ数:255ページ
単元:
第1章 数と式(テーマ数 24)
第2章 2次関数(テーマ数 25)
第3章 図形の性質(テーマ数 14)
第4章 図形と計量(テーマ数 22)
第5章 整数の性質(テーマ数 12)
第6章 順列・組合せ(テーマ数 16)
第7章 確率(テーマ数 16)
第8章 データの分析(テーマ数 6)
演習問題の解答
書名:数学Ⅱ・B 基礎問題精講
著者:上園 信武
ページ数:303ページ
単元:
第1章 式と証明(テーマ数 13)
第2章 複素数と方程式(テーマ数 17)
第3章 図形と式(テーマ数 21)
第4章 三角関数(テーマ数 12)
第5章 指数関数と対数関数(テーマ数 16)
第7章 数列(テーマ数 28)
第8章 ベクトル(テーマ数 30)
演習問題の解答
※「数学Ⅲ 基礎問題精講」も販売されているのですが、予備校の先生に相談したところ、
「数学Ⅲの基礎問は他の2冊に比べて難しいから、それよりは青チャートを」というアドバイスをいただきました。
そのため数学Ⅲの基礎問題精講には取り組んでいません。
この問題集を選んだ理由
私がこの問題集を選んだ主な理由は、以下の3つです。
①ちょうど良い難易度の問題が網羅されている
「やさしい高校数学」に取り組んで「こういう内容が高校数学で扱われているのだなあ」ということは一通り把握できていました。
高校時代に学んだことのある範囲は結構覚えているものもあったので、「やさしい高校数学」の次に取り組むのは解説中心の参考書ではなく、高校数学の中でもかなり易しめの問題を実際に解いていくことに重きを置いた問題集が良いと考えました。
数学の「基礎問題精講」はまさにそのようなコンセプトの問題集であったため「やさしい高校数学」の後に取り組むことに決めました。
また、この問題集は入試に頻出の特定の分野だけをつまみ食いしたようなタイプの問題集ではなく、高校数学で習うあらゆる内容を網羅しているタイプの問題集です。
そのため、この問題集をしっかり終わらせることができたら「この範囲はやったことが無いぞ・・・」というような学習漏れを生じる可能性を低くすることができます。
この問題集はどちらかというと二次試験対策寄りの問題集と思われがちですが、数学のセンター試験は基礎的な内容に習得漏れが無いかを問う側面が強いため、
この問題集に取り組めばセンター試験での得点力も養うことができます。
②一つの項目が必ず見開き(2ページ分)で完結している
この問題集は一つの項目(「因数分解」「二重根号」「連立不等式」など)が必ず見開きで完結するようになっています。
それだけ各項目の内容が洗練されており、一項目における負担が程よいので
一項目につき3~15分ほどで終わらせることができます。
朝の授業が始まる前の時間や、夕ご飯前の15分間などでささっと取り組めるお手軽さがとても良いと感じていました。
ちなみに、一つの項目は以下の内容で構成されています。
・例題(非常に易しいが入試で問われそうな形式のもの)
・精講(例題を解く上で必要な知識を掲載。例題が難しければ、精講をヒントとして読んでから例題を解いてもよい)
・例題の解答
・参考(その項目に関連する知識。知っていて損は無い)
・ポイント(ここまでに出てきた内容の整理。試験前にここだけ見直しても良い)
・演習問題(例題と同じ難易度or例題より少し難しめの問題。量は多くない)
③解説がとても丁寧
見開き2ページで一つの項目が完結するようになっているのですが、解答・解説はとても丁寧です。
数学の問題集では、解答が略解になっていて途中の計算が端折られていることが結構あるのですが、
この問題集ではそのようなことがなく、しっかり途中式が書かれているため
途中で詰まってしまった問題の解答を読むと「自分はここでつまづいたのだな」という箇所を発見・確認しやすいです。
精講や参考では、その項目について知っておいたほうが良い知識を
計算式ではなく文章や図を通して理解することができます。
重要な語句が太字で強調されていたり、図が黒と青の二色刷りで掲載されていたりと視覚的にも理解がしやすいつくりになっているところが良いと思いました。
この問題集の取り組み方
①まず最初から最後まで1周します。
その時に、解き終わった問題の横に以下の記号を書いておきます。
◎・・・もともと知っていたし、何も見ずに問題なく解けた
○・・・何も見ずに解けたが計算ミスがあった
△・・・精講を読んだ後であれば問題なく解けた
×・・・自力では解けず、解答を読んでようやく意味がわかった
②2周目は△と×のついた問題に取り組みます。
自信が無いと感じた○の問題も余力があれば解いておきます。
③苦手な項目や単元が見つかったときに、該当部分を解きます。
私の場合だと「二重根号」が苦手だったのでそのページに付箋紙を貼っておいて
時々解くようにしていました。
②が終わったら、センター試験や二次試験に特化した問題集に進んで、苦手な箇所が見つかり次第③を実践したら良いと思います。
余談
私が受験した大学の二次試験の数学では、例年数学Ⅲの問題が7~8割を占めていました。
しかし、今年の二次試験では出題傾向が大きく変わり、数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bの問題が全体の7~8割を占め、数学Ⅲは少ししか出題されませんでした。
周りの受験生は数学Ⅲに特化した試験対策をしてから挑んでおり、私も予備校では数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bの授業にはほとんど出ずに数学Ⅲの対策を多くしていました。
しかし、私は再受験1年目に「基礎問題精講」にしっかり取り組んでいたため数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bの問題を解く素養が出来上がっていたようです。
そのため、数学Ⅰ・A・Ⅱ・Bの範囲の試験問題は全て完答することが出来ました。
数学でアドバンテージを作ることができたから合格できたのだと思っているので、
「基礎問題精講」とその著者の上園先生には心から感謝しております。
まとめ
「やさしい高校数学」の次には、「基礎問題精講」シリーズに取り組むのがおすすめ